アルゼンチン対エジプト審判を徹底検証!VAR取消・サラーPK疑惑と判定の真相
2026年7月7日、FIFAワールドカップの決勝トーナメント1回戦で行われたアルゼンチン対エジプトは、アルゼンチンが0-2の劣勢から3-2で逆転勝利を収める劇的な一戦となりました。しかし、試合後に大きな議論を呼んだのは、フランソワ・レテキシエ主審の判定とVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の運用です。エジプトのゴール取り消し、モハメド・サラーへの接触をめぐるPK疑惑、そしてエンソ・フェルナンデスの決勝点直前のプレーが、判定騒動の中心になりました。
エジプトサッカー協会は審判団の判定に異議を唱え、FIFAへの正式な申し立てを行いました。一方、FIFA審判委員会のピエルルイジ・コッリーナ委員長は、ゴール取り消しとサラーに関する接触について説明しています。両チームの主張と公式ルールを照らし合わせると、何が問題視され、どこに解釈の余地が残ったのかが見えてきます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 試合結果:アルゼンチンが2026年7月7日にエジプトを3-2で下し、2点差を逆転した。
- VAR判定:エジプトのゴールは、マルワン・アティアによるリサンドロ・マルティネスへのファウルが攻撃の組み立て段階であったとして取り消された。
- PK疑惑:サラーとフリアン・アルバレスの接触などにエジプト側が抗議。コッリーナ委員長は、問題の接触を通常のプレーと判断した理由を説明した。
【試合結果】アルゼンチン対エジプトの判定騒動はなぜ起きた?
試合会場は米ジョージア州アトランタのメルセデス・ベンツ・スタジアム。ワールドカップの決勝トーナメント1回戦で、観客数は6万8,239人でした。フランス人のフランソワ・レテキシエ主審が笛を吹いたこの試合では、エジプトが先行しながら終盤に逆転を許す展開となりました。
エジプトはヤセル・イブラヒムの先制点に続き、ムスタファ・ジコのゴールで2点のリードを奪いました。アルゼンチンはクリスティアン・ロメロ、リオネル・メッシの連続得点で追いつき、後半アディショナルタイムにエンソ・フェルナンデスが決勝点を記録。最終スコアは3-2でした。
ただし、試合中にはジコのゴールがVARによって取り消される場面があり、さらに終盤にはエジプト側がペナルティーエリア内での反則を訴えました。試合を左右しかねない局面で、エジプトには判定への不満が積み重なっていきました。
判定騒動の主な経緯を整理すると、次のようになります。
| 時期・場面 | 出来事 | 判定・その後の動き |
|---|---|---|
| 2026年7月7日 | アルゼンチン対エジプトの決勝トーナメント1回戦 | レテキシエ主審のもと、アルゼンチンが3-2で逆転勝利 |
| 試合中・後半 | ムスタファ・ジコのゴールが取り消される | VARが攻撃の組み立て段階でのファウルを指摘 |
| 試合終盤 | サラーらへの接触をめぐりエジプトがPKを要求 | PKは認められず、試合は続行 |
| 7月8日 | エジプトサッカー協会が審判判定に異議を表明 | 審判団の調査を求め、FIFAに正式な申し立てを行った |
| 7月9日 | コッリーナ委員長が主要な判定について説明 | ゴール取り消しの理由とサラーへの接触に関する判断基準を示した |
この騒動を理解するには、試合結果と審判の評価を分けて考える必要があります。アルゼンチンが逆転勝利を収めたことは公式結果ですが、その結果に至る過程の個々の判定が妥当だったかどうかは、プレーの映像と競技規則に照らして検討すべき別の問題です。

【主審は誰?】フランソワ・レテキシエと2026年W杯の審判団
この試合の主審を務めたのは、フランス出身のフランソワ・レテキシエです。FIFAが指定した審判団の中心として試合を管理し、VARによる映像確認を含む重要な判定を担当しました。
映像を確認するVAR担当は、同じくフランス出身のジェローム・ブリザールでした。主審とVARはそれぞれ異なる役割を持ち、主審がピッチ上で下した判定に対して、VARが規定の対象となる重大な誤審や見逃された重大事象を確認します。
レテキシエ主審については、2024年のUEFA欧州選手権決勝で主審を務めた実績も報じられており、国際大会での経験を持つ審判です。ただし、経歴や実績が豊富であることと、個々の判定が常に正しいことは同義ではありません。
今回の審判団を評価するうえで重要なのは、主審の名前だけでなく、各判定がどのような手順で行われたかという点です。VARが介入したゴールの場面と、PKの申し立てが認められなかった場面では、適用される判断基準が異なります。
また、審判団全体の評価を一つの試合だけで決めつけるのも適切ではありません。判定の一貫性、映像確認の手順、主審とVARの連携、選手や監督への説明など、複数の観点から検証する必要があります。
【ゴール取り消しの理由】エジプトの得点はなぜVARで無効になった?
今回の判定騒動で最も明確な説明が示されたのが、ムスタファ・ジコのゴール取り消しです。エジプトは後半に一度ネットを揺らしましたが、VAR確認の結果、得点は認められませんでした。
FIFAの審判部門が公表した説明によると、問題となったのは得点そのものではなく、その攻撃につながる前段階のプレーでした。エジプトのマルワン・アティアが、アルゼンチンのリサンドロ・マルティネスの足を踏んだことがファウルと判断されたのです。
コッリーナ委員長は、ゴールが決まった場合、VARはシュートやオフサイドだけでなく、得点に直接つながった攻撃の組み立て段階も確認すると説明しました。攻撃の途中で得点チームの反則が認められ、それが得点に関係している場合、主審に映像確認を勧めることがあります。
このケースでは、ピッチ上の主審が見逃した反則についてVARが介入を勧告し、オンフィールドレビューを経てゴールが取り消されました。コッリーナ委員長は、相手選手の足を踏む行為はファウルに当たるという見解を示しています。
ここで押さえたいのは、ゴールを取り消せる範囲が、シュート直前の数秒間だけに限定されているわけではないという点です。競技規則上、得点に直接つながる攻撃局面での反則はレビューの対象となり得ます。反則から得点までの時間や距離だけで、一律に介入の可否が決まる仕組みではありません。
したがって、ジコのゴールが取り消された理由は、エジプトの攻撃そのものが無効だったという抽象的な判断ではなく、得点に至る過程でアティアのファウルがあったと認定されたことにあります。
一方、反則の有無やプレーへの影響をめぐっては、映像の見方によって評価が分かれる場合もあります。エジプト側が判定に納得しなかったことと、FIFAが規則に基づく判定理由を説明したことは、両立する事実です。
【サラーへの接触とPK疑惑】エジプトの抗議は認められるべきだったのか
もう一つの争点は、モハメド・サラーへの接触と、エンソ・フェルナンデスの決勝点につながった攻撃の直前に起きたプレーです。エジプト側は、ペナルティーエリア内で反則があったとしてPKを求めました。
特に注目されたのが、サラーとアルゼンチンのフリアン・アルバレスの接触です。エジプト側から見れば、サラーへのチャレンジに反則があったのなら、アルゼンチンの攻撃をそのまま続行させるべきではなかったという主張になります。
コッリーナ委員長の説明は異なります。FIFAの公表内容によれば、この接触はアルバレスが先にボールをプレーした後の通常の身体接触と判断され、ファウルには当たらないとされました。主審とVARは、このプレーをPKに値する反則とは認定しなかったということです。
ただし、試合終盤の抗議には、サラーとアルバレスの接触だけでなく、エジプトのハムディ・ファティがアルゼンチンのアレクシス・マック・アリスターとの競り合いで倒れた場面も含まれます。複数のプレーが短い時間に続いたため、エジプト側の不満が強まった背景があります。
ここで注意したいのは、「選手が倒れた」「接触があった」という事実だけでPKが成立するわけではないことです。主審は、ボールへのプレー、接触の仕方、相手の動き、反則の程度などを総合して判断します。身体接触があっても、競技規則上の反則に当たらなければPKは与えられません。
一方、PKを与えなかった判定に対してVARが介入するには、対象となる事象について明白な誤り、または重大な見逃しがあったと判断される必要があります。エジプトがPKを要求したことと、VARの介入基準を満たすことは別の問題です。
したがって、この場面についての主審判定の真相は、単に「接触があったのにPKを与えなかった」という説明だけでは捉えきれません。FIFA側は通常のプレーと評価した一方、エジプト側は試合の流れを左右する反則だったと主張しました。両者の見解が食い違った核心は、接触が反則に該当するかどうかにあります。
【VAR判定の仕組み】オンフィールドレビューとコッリーナ委員長の説明
VARは、主審の判断を映像で自由に覆すための仕組みではありません。国際サッカー評議会(IFAB)のVARプロトコルでは、原則として得点・ノーゴール、PK・ノーPK、直接退場に関わる判定、選手の取り違えなど、試合を大きく左右する事象が確認の対象となります。
映像確認の基本的な流れは、次のとおりです。
1.VARが対象事象をチェックする。 ゴールやPKに関わる場面などについて、複数のカメラ映像を使って確認します。
2.明白な誤りなどが疑われれば主審に情報を伝える。 VARは主審にレビューを勧めることができますが、最終決定を直接下す立場ではありません。
3.主審が必要に応じてオンフィールドレビューを行う。 主審自身がピッチ脇のモニターで映像を確認し、最終的な判定を決めます。事実関係だけで判断できるケースでは、モニター確認を伴わずに判断する方式もあります。
4.主審が最終判定を示す。 映像確認後も、最終的な決定権は主審にあります。VARはあくまで判定を支援する役割です。
この仕組みを踏まえると、エジプトのゴール取り消しとサラーへの接触をめぐる判定は、同じ基準で機械的に処理されたわけではありません。前者は攻撃の組み立て段階でのファウルが認定されたケースであり、後者は接触がファウルに当たるかどうかが争点になったケースです。
コッリーナ委員長は2026年7月9日、FIFAの審判部門を通じて、ゴールにつながる攻撃の局面に明確な時間的・距離的な上限は設けられていないことを説明しました。また、サラーとアルバレスの接触については、先にボールをプレーした後の通常の接触だったとの見解を示しています。
この説明は、FIFAが問題となった二つの判定をどのような考え方で評価したのかを示すものです。ただし、競技規則の説明が公表されたからといって、すべての視聴者や当事国がその評価に納得するとは限りません。主観的な判断を伴うプレーでは、映像が存在しても解釈の相違が残ることがあります。
VARの目的は、すべての接触を反則にしたり、あらゆる抗議を受けて判定を変更したりすることではありません。重大な誤りを減らし、競技規則に沿った判断を支援することにあります。映像確認の有無だけでなく、介入の対象と基準が適切だったかを検討することが重要です。
【エジプト代表ハッサン監督の抗議】FIFAへの申し立てと判定騒動の真相
試合後、エジプト代表のホッサム・ハッサン監督はレテキシエ主審の判定を強く批判しました。スカイスポーツなどの報道によると、監督は試合の公平性に疑問を呈し、ワールドカップがアルゼンチンに有利に進められているとの趣旨の発言をしています。
エジプトサッカー協会も2026年7月8日、審判判定とVARの運用に対する懸念を表明しました。同協会のハニー・アブ・リダ会長はFIFAに正式な申し立てを行い、レテキシエ主審と審判団の判定について調査を求めました。審判団を大会から外すよう求めたことも報じられています。
申し立ての中心となったのは、ジコのゴール取り消し、PKが認められなかった場面、そしてVARの適用が一貫していたかという問題です。エジプト側は、試合の結果に大きな影響を及ぼす判定について、公平性と透明性の観点から説明を求めました。
一方、コッリーナ委員長は判定理由を説明し、審判員が外部からの圧力で判断を変えることはないとの姿勢を示しました。FIFAは、判定に関する建設的な議論と、根拠のない不正疑惑を区別する立場を取っています。
審判団の評判をめぐっては、試合後に専門家や元選手からも問題の場面について疑問が呈されたと報じられました。ただし、判定への批判があったことと、審判員が意図的に一方のチームを優遇したことが立証されたかどうかは、分けて考える必要があります。
また、インターネット上では大会操作を示唆する憶測や、審判が大会から外されたとする情報も流れました。しかし、こうした主張は、信頼できる根拠や公式発表によって裏付けられた事実とは区別しなければなりません。判定に疑問を持つこと自体は自然ですが、そこから意図的な不正があったと断定するには別の証拠が必要です。
少なくとも、公開された判定説明から確認できるのは、FIFA側がゴール取り消しとサラーへの接触について具体的な判断理由を示したことです。エジプト側の申し立ては、判定の一貫性や透明性に関する異議申し立てとして位置づけられます。試合結果が覆されたという発表はなく、3-2という公式結果と、判定の妥当性をめぐる議論は別々に扱うべきです。
【プロの結論】 今回の騒動を評価する際は、三つの判断基準が役立ちます。第一に、映像で確認できるプレーの事実。第二に、そのプレーに適用される競技規則。第三に、主審とVARが規定された手順に沿って判断したかどうかです。この三つを区別すれば、チームへの感情移入や試合結果だけに引きずられず、判定の妥当性を検討できます。
【アルゼンチン対エジプト審判】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:アルゼンチン対エジプトの主審は誰でしたか?
A1:フランス人のフランソワ・レテキシエ主審です。VARは同じくフランス出身のジェローム・ブリザールが担当しました。
Q2:エジプトのゴールが取り消された理由は何ですか?
A2:FIFA審判委員会のピエルルイジ・コッリーナ委員長の説明によると、マルワン・アティアがアルゼンチンのリサンドロ・マルティネスの足を踏んだ行為がファウルと判断されたためです。VARの勧告を受け、主審がオンフィールドレビューを経てゴールを取り消しました。
Q3:モハメド・サラーへの接触でPKは与えられましたか?
A3:PKは与えられませんでした。コッリーナ委員長は、サラーとフリアン・アルバレスの接触について、アルバレスが先にボールをプレーした後の通常の接触だったと説明しています。
Q4:エジプトサッカー協会はFIFAに抗議しましたか?
A4:はい。2026年7月8日、エジプトサッカー協会は審判判定について正式な申し立てを行い、審判団の調査を求めました。判定に関するFIFAの説明と、申し立てに対する対応状況は分けて確認する必要があります。
Q5:審判の不正やアルゼンチン優遇は証明されたのですか?
A5:判定への批判やエジプト側の抗議は報じられていますが、それだけで意図的な不正や優遇が証明されたことにはなりません。判定の妥当性は、映像、競技規則、VARの手順に基づいて検討する必要があります。
まとめ:今後も注目すべきVAR判定と審判評価の判断基準
2026年7月7日のアルゼンチン対エジプトは、アルゼンチンが3-2で逆転勝利を収めた一方、VARによるゴール取り消しとPK疑惑が大きな論争を呼んだ試合でした。レテキシエ主審の判定をめぐってエジプト側がFIFAに申し立てを行い、コッリーナ委員長が主要な判定の理由を説明したことで、議論の焦点はより明確になりました。
ゴール取り消しについては、攻撃の組み立て段階でのファウルが認定されたことが理由です。サラーへの接触については、FIFA側が通常のプレーと評価した一方、エジプト側はPKが認められるべきだったと主張しました。二つの場面は、同じVAR判定でも異なる論点を含んでいます。
2026年ワールドカップの審判をめぐる議論を追う際には、公式の競技規則、FIFAの説明、当事国の主張、報道機関による検証を照らし合わせることが欠かせません。判定に対する疑問を持つことと、証拠のない不正を断定することは別です。今回の騒動は、VARの技術だけでなく、審判の判断をどのように説明し、サッカーの公平性への信頼を維持するかという課題も浮き彫りにしました。 (出典: アルゼンチン 対 エジプト 審判(Yahoo!ニュース))