国民栄誉賞の歴代受賞者29例を一覧!2026年最新の受賞理由と選考基準を徹底解説
2026年10月現在、国民栄誉賞の歴代受賞者は、個人28人・団体1団体の計29例に達しています。初の受賞者は、1977年にプロ野球でホームラン世界記録を達成した王貞治氏。そして2026年8月4日には、オリンピックで通算10個のメダルを獲得したスピードスケートの髙木美帆氏が、新たな受賞者に加わりました。内閣府の公式受賞一覧でも、髙木氏までの29例が掲載されています。
国民栄誉賞は、スポーツ選手だけでなく、歌手、俳優、作曲家、漫画家、映画監督、将棋棋士、囲碁棋士、さらには女子サッカー日本代表チームにも贈られてきました。一方、イチロー氏や大谷翔平氏のように受賞を辞退したケースもあります。歴代受賞者の一覧と受賞理由を時系列で整理し、選考基準や制度の仕組み、辞退の背景まで詳しく解説します。
【2026年最新】髙木美帆が29例目に!国民栄誉賞の最新動向
2026年8月4日受賞
スピードスケート選手。オリンピック通算10個のメダルと、ワールドカップ通算38勝などの功績が評価された。
2026年7月28日、政府は髙木美帆氏への国民栄誉賞授与を決定しました。表彰式は8月4日に首相官邸で行われ、高市早苗首相から表彰状と盾が贈られています。これにより、2023年の国枝慎吾氏以来となる新たな受賞例が誕生しました。
髙木氏の功績を理解するうえで重要なのは、単一大会のメダル獲得だけではありません。2010年のバンクーバー大会に15歳で初出場し、2018年平昌大会、2022年北京大会、2026年ミラノ・コルティナ大会と、4大会にわたって世界の第一線で活躍しました。
2026年大会では銅メダルを3個獲得。4大会を通じたオリンピックの通算成績は金メダル2個、銀メダル4個、銅メダル4個の計10個となり、日本女子選手の最多記録を打ち立てました。スピードスケートのワールドカップ通算38勝も、受賞理由に含まれています。
この受賞は、国民栄誉賞の評価対象が、一度の大会での優勝だけではなく、長期にわたる競技実績やスポーツ界への貢献にも及ぶことを示しています。
【歴代受賞者一覧】受賞年・受賞理由を時系列で総まとめ
国民栄誉賞の歴史は1977年に始まりました。以下は、内閣府の公式受賞一覧を基に、受賞年と主な功績をまとめたものです。没後に受賞した人物についても、受賞者として含めています。
出典:内閣府「国民栄誉賞受賞一覧」。没後受賞者を含む。表は功績の要旨を整理したものです。
一覧を俯瞰すると、受賞が集中した時期と、間隔が長く空いた時期があることがわかります。2009年には3人、2013年には3人、2018年には3人が受賞。一方、2018年から2023年までは約5年間、新たな受賞例がありませんでした。
この賞には毎年の授与枠が設けられていません。制度上は随時表彰する仕組みであり、一定の年数が経過すれば自動的に受賞者が選ばれるわけではありません。
なお、没後に受賞した人物と、存命中に受賞した人物が同じ一覧に並んでいる点も特徴です。国民栄誉賞は現役選手の成績だけを評価する制度ではなく、長年にわたる文化的功績や社会への影響も対象にしています。
【受賞者の比較】スポーツ選手・文化人・芸能人・団体の違い
国民栄誉賞はスポーツの賞という印象を持たれがちですが、歴代受賞者の顔ぶれは多彩です。分野別に見ると、制度が重視するのは競技成績や作品の評価だけではなく、その功績が社会にどのような感動や希望をもたらしたかという点です。
スポーツ選手は記録と長期的な功績が評価される
王貞治氏、衣笠祥雄氏、千代の富士貢氏、高橋尚子氏、吉田沙保里氏、伊調馨氏、羽生結弦氏、国枝慎吾氏、髙木美帆氏らは、それぞれの競技で歴史的な記録や偉業を残しています。
ただし、評価のされ方は一様ではありません。王氏や衣笠氏は記録、伊調氏は五輪4連覇、羽生結弦氏は五輪連覇、国枝氏は車いすテニスの発展への貢献、髙木氏は4大会にわたる実績と通算メダル数が際立っています。
つまり、金メダルを何個獲得すれば受賞できる、といった単純な基準では説明できません。
文化人・芸能人は作品と社会への影響が評価される
文化・芸能分野では、美空ひばり氏、長谷川町子氏、渥美清氏、黒澤明氏、森光子氏らが受賞しています。
ここで注目したいのは、評価の対象が単なる人気や知名度にとどまらないことです。『サザエさん』が戦後社会に潤いを与えたこと、『男はつらいよ』シリーズの演技が国民に喜びをもたらしたこと、『放浪記』で長年主演を務めたことなど、作品や活動が社会に与えた影響が受賞理由に反映されています。
団体受賞は「なでしこジャパン」の1例
2011年8月18日、国民栄誉賞は女子サッカー日本代表の「なでしこジャパン」に授与されました。個人ではなく団体に贈られた唯一の例です。
受賞理由は、FIFA女子ワールドカップ・ドイツ大会で優勝したことに加え、東日本大震災から立ち上がろうとする被災者や国民に勇気と感動を与えたことでした。
この事例は、国民栄誉賞が個人の能力だけを称えるものではなく、チーム全体の努力や社会的な意義も評価対象にできることを示しています。
【選考基準と制度の仕組み】国民栄誉賞は誰がどう決める?
国民栄誉賞の制度は、1977年8月30日に内閣総理大臣の決定によって設けられました。内閣府が公表する「国民栄誉賞表彰規程」には、賞の目的、表彰者、対象、授与方法、時期などが定められています。
1.受賞の目的は国民に希望をもたらす功績をたたえること
制度の目的は、広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えるほど顕著な業績を残した人や団体の栄誉をたたえることです。
この目的に照らすと、単に優れた成績を残しただけでなく、その功績が社会に広く認められ、夢や感動、希望につながったかどうかが重要な観点になります。
2.授与を決めるのは内閣総理大臣
表彰者は内閣総理大臣です。規程上、首相が国民栄誉賞の目的に照らして表彰することが適当と認める人や団体が対象となります。
また、実施要領では、首相が表彰を行おうとする際、候補者について民間有識者の意見を聴くことが定められています。候補者の功績を踏まえて判断する仕組みですが、競技記録や売上、受賞歴などを点数化する一律の採点制度は設けられていません。
3.授与の時期は決まっていない
規程では表彰を「随時行う」と定めています。毎年決まった日に発表される賞でも、一定期間ごとに受賞者を選ぶ賞でもありません。
そのため、受賞例が続く年もあれば、数年間にわたって新たな受賞者が出ない期間もあります。2018年から2023年まで新たな受賞例がなかったことは、この制度の特徴をよく表しています。
4.表彰状と盾が基本。記念品などが添えられることも
国民栄誉賞は、表彰状と盾を授与する方式です。規程上、記念品または金一封を添えることもできます。
髙木美帆氏の2026年の表彰式では、表彰状と盾に加え、記念品として包丁10本セットが贈られました。記念品は受賞者の功績や希望などに応じたものとなる場合があります。
【辞退者と辞退理由】イチロー・大谷翔平・福本豊らの判断
国民栄誉賞は、政府が授与を打診しても、本人や遺族の意向によって実現しないことがあります。受賞者一覧だけでは見えない制度の特徴として、辞退したケースも押さえておきたいところです。
主な辞退例として知られているのは、福本豊氏、古関裕而氏、イチロー氏、大谷翔平氏です。イチロー氏は3度にわたって辞退しており、辞退した人物は4人でも、打診の機会は複数回ありました。
福本豊:国民の模範となることへのためらい
プロ野球で通算1065盗塁を記録した福本豊氏は、1983年に国民栄誉賞の打診を受けました。当時、メジャーリーグの通算盗塁記録を上回る939盗塁を達成したことが背景にあります。
福本氏は、国民の模範となる自信がないという趣旨の理由で辞退したとされています。2025年のテレビ番組に関する報道では、本人が、当時広まった「立ちション」にまつわる発言は公式に述べたものではないと説明したことも伝えられています。
このエピソードでは、広く知られた逸話と本人の説明を区別することが大切です。
古関裕而:没後の授与を遺族が辞退
『栄冠は君に輝く』や『オリンピック・マーチ』などを手がけた作曲家の古関裕而氏は、1989年に没後の授与を打診されましたが、遺族が辞退しました。
本人が存命中に賞を受け取る場合とは異なり、没後の授与では遺族の意向が関係することがあります。国民栄誉賞の候補となるほどの功績があっても、必ず授与に至るわけではないことを示す事例です。
イチロー:現役中の受賞を望まず、3度辞退
イチロー氏は2001年、2004年、2019年の3度にわたり、国民栄誉賞の打診を辞退しました。
2001年はメジャーリーグ1年目の活躍、2004年はシーズン262安打の新記録、2019年は現役引退を受けての打診でした。いずれも本人の意向が尊重され、授与は見送られています。
2019年の辞退に際しては、将来、人生を終えるときに受け取れるよう励みたいという趣旨の返答が代理人を通じて伝えられました。
大谷翔平:2021年に「まだ早い」と辞退
2021年、投打の二刀流で活躍し、米大リーグの最優秀選手に選ばれた大谷翔平選手にも授与が打診されました。しかし、大谷選手側は、受賞にはまだ早いという趣旨の理由で辞退しました。
これらの事例からわかるのは、国民栄誉賞が政府から一方的に授与されるだけの賞ではないということです。本人や遺族の意思も尊重され、辞退そのものが功績の否定を意味するわけではありません。
【王貞治から髙木美帆へ】歴代受賞者から見える賞の意味
国民栄誉賞の歴史を振り返ると、受賞理由の表現や対象となる分野には広がりが見られます。一方、制度の根底には、顕著な業績をたたえ、その功績を通じて社会に希望をもたらしたことを評価するという共通点があります。
王貞治は制度の出発点
1977年9月5日、王貞治氏が国民栄誉賞の最初の受賞者となりました。プロ野球で通算756本塁打を達成し、ホームランの世界新記録を打ち立てた功績が評価されました。記録達成日は同年9月3日です。
この受賞は、スポーツ分野で歴史的な記録を残した人物を、国民的な栄誉としてたたえる制度の象徴的な出発点となりました。
文化・芸能分野では長年にわたる社会的影響も評価
その後、作曲家、俳優、歌手、漫画家、映画監督などが受賞しています。これらの受賞理由には、長く愛される作品を残したことや、芸術活動を通じて国民に夢や希望、潤いを与えたことが繰り返し登場します。
こうした傾向は、スポーツのように勝敗や記録で成果を示しやすい分野だけでなく、文化や芸術のように社会への影響が長期的に表れる分野も、国民栄誉賞の対象であることを示しています。
髙木美帆の受賞は長期的な実績を象徴
2026年の髙木氏の受賞では、五輪通算10個のメダルに加え、ワールドカップ通算38勝、長年にわたる世界トップレベルでの活躍が評価されました。単一の大会の結果だけではなく、長期間にわたって積み重ねた実績が受賞理由に含まれている点が特徴です。
ただし、これをもって今後の受賞者にも同じ記録水準が求められると考えるのは適切ではありません。制度には一律の数値基準がなく、競技や文化の違いを踏まえながら、社会に与えた影響や功績全体を判断する仕組みだからです。
【国民栄誉賞歴代】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年現在、国民栄誉賞の受賞者は何人ですか?
2026年10月現在、個人28人と団体1団体の計29例です。最新の受賞者は、2026年8月4日に表彰されたスピードスケートの髙木美帆氏です。
Q2:国民栄誉賞の初代受賞者は誰ですか?
1977年に受賞したプロ野球選手の王貞治氏です。通算756本塁打を達成し、ホームラン世界新記録を樹立した功績が評価されました。
Q3:国民栄誉賞には明確な選考基準がありますか?
表彰規程には、国民に敬愛され、社会に明るい希望を与える顕著な業績をたたえるという目的が定められています。ただし、金メダル数や記録などの一律の数値基準はありません。首相が授与の適否を判断し、候補者について民間有識者の意見を聴く仕組みです。
Q4:国民栄誉賞を辞退した有名人は誰ですか?
主な例として、福本豊氏、古関裕而氏、イチロー氏、大谷翔平氏が挙げられます。イチロー氏は2001年、2004年、2019年の3度にわたって辞退しました。理由はそれぞれ異なり、現役中の受賞を望まない意向や、本人・遺族の考えなどが背景にあります。
Q5:国民栄誉賞を受賞した団体はありますか?
あります。2011年に女子サッカー日本代表の「なでしこジャパン」が受賞しました。FIFA女子ワールドカップでの優勝に加え、東日本大震災の被災者や国民に勇気と感動を与えたことが評価されています。2026年10月現在、団体受賞はこの1例です。
まとめ:国民栄誉賞の歴代受賞者を知るための判断基準
国民栄誉賞は、1977年の王貞治氏から2026年の髙木美帆氏まで、スポーツ、文化、芸能などの幅広い分野で顕著な功績を残した人々に贈られてきました。2026年10月現在の受賞例は、個人28人・団体1団体の計29例です。
歴代受賞者を比較する際には、受賞年や記録だけでなく、公式に示された受賞理由にも目を向けることが大切です。競技記録の達成、作品を通じた社会への貢献、長年にわたる第一線での活動、団体として国民に与えた勇気など、評価される功績は一様ではありません。
また、選考には一律の数値基準がなく、本人や遺族の意向によって授与が見送られる場合もあります。受賞者の一覧だけでなく、制度の目的と選考の仕組み、辞退に至った背景まで理解することで、国民栄誉賞が日本社会で果たしてきた役割をより深く読み解けます。
2026年の髙木美帆氏の受賞は、長年にわたる努力と実績が評価された最新の事例です。今後どの分野から新たな受賞者が選ばれるのか、公式発表と受賞理由を確認しながら、その動向を見守りたいところです。 (出典: 国民 栄誉 賞 歴代(Yahoo!ニュース))